カレーライスの唄

 阿川弘之「カレーライスの唄」ちくま文庫を読んだのは札幌旅行中のことだった。舞台が神保町、出版社の倒産、株、うぶな主人公男女の恋愛etcと魅力満載。そして何よりもおいしそうなカレーの匂いが漂う作品だ。獅子文六と似てるなあと思いつつ読了。広島出身の青年(純情直情型)と東京のお嬢さん(美人活発)が出会い、独立開業へと奮闘する姿を描いたほのぼのとした傑作だ。作風が全く異なっているが本作品は「井上成美」に並ぶ著者の代表作と言える。いやーっ昭和小説面白し!

 「北大路公子」をO滝君やドクトル夫婦もお気に入りとは奇遇だった。それにしても「生きていてもいいかしら日記」最強傑作だ。

 六角バンドのCDをO滝君が聞かせてくれた、予想通りのすばらしさだ。しかしだ、何故にこのタイミングで嗜好が重なるのだ。