兼六園で花見

朝早く兼六園へ花見に出かける。
7時すぎ観光客もほとんどいない。桜ももうおしまいだなの風情。
往く春を惜しみながら写真を撮る。
やはり兼六園はすごい、桜の咲くころに訪れて良かった。



妻は朝食朝食とうるさい。人が春の情緒に浸っているのにだ。
治部煮も付いた朝定食のニュースを前にTVで観たらしい。
それを食べてからゆっくり花見をしましょうとの提案だ。

仕方ないので、朝定食を求めて兼六園内のお店を回る。
しかし開いている店はない。
血糖値が下がってきた、もうあかんというので朝食を求めて広坂へ。
メロンパンアイスの店しか開いてない。気分は和定食ということなので香林坊へ。
結局「ジャーマンベーカリー」でモーニングセットを注文。ここもすごい人で行列だ。
妻はご立腹だ。
観光地なのに朝食を食べられる店が空いてないのはおかしいではないか。
蕎麦の1杯も食べることが出来ないのはおかしいではないか。










腹を満たし妻の血糖値も回復し、再び兼六園へ。
池の面にも歩道にも花びらがたくさん散っている。
園内では、彫刻のように静止した青鷺がゆっくり首をのばし、一瞬で池の魚を捕まえる瞬間を見た。

9時を過ぎた園内では、茶店や土産物店が店を開けていた。
そこに「治部煮定食」「治部煮そば」の案内板を見た妻は。
その後長く後悔の思いにとらわれていた。







ようやく、二人の表情が一致した。
往く春と散り往く桜の中、愁いを帯びた老人二人。
その心の中は、あーあっ、来年は9時過ぎに来園しよっとの決意なり。


たくさん写真も撮ったので、増えつつある人出の中、家路につきました。