百舌のつぎは疫病神

 黒川博行「疫病神」シリーズを読みだした。大阪のやくざ(桑原保彦)とややこしい商売のコンサルタント(二宮啓之)の名コンビが活躍するハードボイルドだ。逢坂剛のモズや禿鷹や御茶ノ水署同様、読み出したら最後、最新作まで読まずにはおれなくなる感じだ。直木賞受賞作「破門」が第五作目で、今は第三作目の「暗礁」を読んでいる。一作目が新潮文庫、二作目が講談社文庫、三作目が幻冬舎文庫、四作目が新潮文庫、と統一感のないシリーズだ。