後片付け

 長女が美川からせっせと我が家へ通いつつ大掃除をしてくれている。娘らが家を出てから10年くらいが過ぎ、我が家の二階は全室物置と化していたのだ。娘の大掃除は徹底しており、我が家はゴミ屋敷から復活しつつあります。問題は二階の一部屋ばかりか階段まで占拠した私の本のことです。私の好きな蔵書も妻や子にはただのゴミにすぎないのです。
 悲しい時。私の人生の歩みそのものである蔵書が邪険にされる時。
 悲しい時。古本屋に処分する時。
 悲しい時。段ボールに詰め能登の実家に運ぶ時。
そういえば、大阪から能登の実家に段ボール10箱ほど本を送り納屋に保管してあったのだが、10年ほど前に火事で焼失したことがあった。学生時代の本や雑誌だったのでショックだった。タイムカプセルを開けるように楽しみにしていたのだが、70年代初めの「美術手帳」も「まんが道」も焼けてしまった。
 今「ふしぎの国の安兵衛」(ブックオフの100均本)を読み終えるところだが、この作者荒木源って「ちょんまげぷりん」の作者じゃないかなとふと思った。インターネットで検索したらヒット作「ちょんまげぷりん」はこの作品の改題作と判明。このことを知っていたら絶対購入しなかったし、読まなかっただろうな。しかし、先入観無しで読んだので結構面白かった。