読書の秋ですわ

 いつものように古本屋で何冊か購入。その中の一冊が早川義夫「たましいの場所」ちくま文庫です。中年になり再び歌いだした男のエッセイ集です。
「どんなに飾っても隠しきれない/心の底が見えてしまう/人は見えた通りのものでしかない」
という言葉からは、自身を「僕は中学生であり、僕は18歳でもある」と表明する繊細な心が伝わってくる。
「変わったのは見ためだけであり、考え方感じ方は何一つ変わっていない。成長もなければ退化もない。頭の中、心の中は誰もが中学生であり、18歳なのだ。」という文章を読むと、自分自身が10代の頃読んだ「ラブ・ゼネレーション:早川義夫」を思い出す。著者も私も数十年たっても何一つ変わっていないなあということです。感じ方や考え方は10代で決まってしまう気がします。いくつになっても恥ずかしいし、一人がいいし、心がびくっとします。まだまだ感じやすい59歳です。